オンプレミス事業でカスタマーサクセスを推進し売上・利益を拡大する方法

オンプレミス事業でもカスタマーサクセスで売上と利益を大きく伸ばせますよ!という記事です。

 

Gainsight社CEOのニックによる前編「利用データがない場合のカスタマーサクセス:知られてない秘密」とぜひ併せてご覧ください!

 

昨年の投稿「カスタマーサクセスの超アルアルな誤解と残念な神話」でも紹介しましたが、カスタマーサクセスはSaaS事業の専売特許ではないのです!

 

注:Gainsight社の許可を頂き原文の和訳を紹介します。


オンプレミス事業のカスタマーサクセス:Gainsightツールの活用例

 

オンプレミス、またはオンプレとSaaSのハイブリッドな事業を展開する企業の方とお話する機会が私は非常に多いのですが、そんな企業の経営幹部が「カスタマーサクセスは私たちに向かない。利用データが手に入らないからだ」と言われるのを何度も聞くたび大変驚きます。そういう認識は真実からほど遠いからです。

 

ハッキリ申し上げます。オンプレミス事業を展開する先端企業は、カスタマーサクセスを推進することで売上と利益を大きく拡大させています!

 

今日はその方法をご紹介します:

 

1.真実を伝える情報ソースを1つに絞る

カスタマーと直接やり取りするメンバーは、重要な会議の前に複数のデータソース(CRM、サポート、財務、マーケティング、プロジェクト管理など)をチェックしなければならず、時間を消耗している傾向があります。もし他の企業を買収していたなら、情報ソースは即座に15以上へ増殖していることでしょう。

 

カスタマーに関する重要な洞察を速攻入手できるように、複数のデータソースを操る情報収集プロセスを簡素化・効率化する必要があります。

 

2. プレミアムサポート、またはテクニカルアカウントマネジメントを積極的に展開する

プレミアムサポートまたはテクニカルアカウントマネジメント(TAM; Technical Account Management)は実は数億円規模の収益をもたらします。他の収益機会と同様、契約更新や追加収益に繋がるためです。

 

プレミアムサポートを提供すれば、契約更新率も向上します。プレミアムサポート担当やTAM担当が営業担当に対し、既存カスタマーへエクスパンションやアップセルの機会をもたらすこともあります。

 

3. クラウド / サブスクリプションへの移行を促す

純粋なオンプレミス事業は今や少数派かもしれません。彼らでさえ、クラウド事業への移行を検討したり既にその方向へ動いていることでしょう。強力な成長ドライバーとしてクラウド事業を買収したり新規事業として立ち上げる企業もあります。

 

純粋オンプレやハイブリッドの事業からクラウド事業へ移行する場合、既存カスタマーの移行を上手く管理することが非常に重要です。万一少しでも不足があると大幅な解約を招く可能性があるからです。

 

4. 新バージョンへのアップグレードをきちんと管理する

オンプレミス事業では、カスタマー側で導入ソフトウェアのバージョンを把握するのが容易でないため、ベンダーが各カスタマーへ導入中のソフトウェアのバージョン管理を徹底することが非常に重要です。

 

最新バージョンへの移行管理が遅れると、カスタマーサポートが非常に高くつき、同時にCSAT(カスタマー満足度指標)も低下します。

 

更に、SaaS事業の新規参入組に既存カスタマーを取られるリスクも上がります。 加えて、複数プロダクトを導入してもらっている故の順列・組合せの複雑性が指数関数的に増加します。

 

5. 契約更新のメンテナンスプロセスを合理化する

オンプレミス事業の場合、契約更新は巨額の収益を生みます。

 

一方、契約更新のプロセス管理自体は外部に委託したり、パートナーに管理してもらいます。あるいは、解約リスクが低くアップサイドも限定的で管理ツールも不要なため、比較的経験の浅いチームメンバーに管理してもらいます。

 

解約リスクの高い契約をなんとか「保存」したり、通常は注意も払われないような小規模契約の更新に尽力する必要性は少ないです。

 

6. アップセル&クロスセルをスケールさせる

既存カスタマーに対し、追加シートや追加プロダクト/サービスを販売することは、オンプレミス事業の場合必ずしも強力な成長エンジンではありません。

 

一方、アップセルやクロスセルを大規模かつ効果的に実施するのは難しいと感じている企業は多いです。

 

ライフサイクルイベント、またはデータが指し示すトリガーイベントに基づき既存カスタマーへアプローチするタイミングを把握し、社内営業担当またはデジタル営業担当(またはカスタマーサクセスチーム)が彼らへ適時コンタクトできるようにしましょう。

 

そういった最適タイミング等を常に把握すれば、アップセルや クロスセル活動をスケールさせることができます。

 

7. カスタマーフィードバックの収集・活用を強化するプログラムを開発する

プロダクトの利用データがリアルタイムで入手できない場合、NPSやCSATなどの調査結果や、各種フィードバック、またはエンゲージメントデータ(Webサイトの利用状況、トレーニング実施状況などのデータ)を活用することがより重要になります。

 

もし現在、NPS調査や取引後調査を実施していないなら、実施することで直ちに恩恵を享受できます。

 

こういった調査を始めてフィードバックを収集し、結果がきちんとフォローされる循環プロセスをつくり、組織の誰もが調査結果をいつでも見られるようにすることで、企業全体に大きな価値がもたらされます。

 

8. ロングテール向けにテックタッチプログラムを構築する

あなたがもし大企業なら、おそらく業界トップクラスの大企業を多数カバーしていることでしょう。

 

一方、問題解決を担当するカスタマーサポート以外はほとんど接点をもてていない小規模カスタマーも多数いることと思います。その場合、解約リスクは高くなり、同時にアップセルやクロスセル、そして既存カスタマーによる口コミなどの収益機会はそのほとんどが手つかずのまま放置されています。

 

 

以上がオンプレミス事業でカスタマーサクセスを上手く推進する8つのポイントです。以降では、Gainsight社ソリューションを活用した事例を交えて詳細を補足します。

 

1. 企業全体で利用するたった1つの「真実の情報ソース(source of truth)」を構築する

フォーチュン500に名を連ねるあるソフトウェア会社は、フロントエンドが複雑(複数のプロダクト、複数のカスタマー事業部門、複数のカスタマーセグメントなど)で、バックエンド(カスタマーサポート、利用状況管理、収益管理、トレーニングなど)も複雑でした。

 

CSMおよび営業チームは、プロダクト別、かつカスタマーの事業/地域別に業務と成果を管理する必要があります。即ち、プロダクト別、カスタマー事業部別にそれぞれのサポート活動、ヘルススコア、収益、トレーニング状況などを把握する必要があります。

 

同社は、Gainsight社ツールのリレーションシップ機能を使い、複雑性に富むプロダクトやカスタマー事業部、複数セグメント、それぞれに対応するカスタマーサクセス業務とカスタマーヘスルスコアを切り分けて管理しました。

 

 

オンプレミス事業でプロダクトが非常に複雑な場合でも、四半期毎のヘルスチェックプロセスを管理できます。すなわち、期待成果やKPIの他、重要利害関係者単位などでのアダプション指標を測定・管理できます。

 

これらはすべて、Gainsight社ツールのC360機能、およびリレーション360機能のビュー画面に表示させることができます。それらをチェックすれば、カスタマーと会話する前に重要な見落としを防ぐことが出来ます。

 

2. プレミアムサポートまたはテクニカルアカウントマネジメントを積極的に展開する

あるFortune 500のセキュリティソフトウェア会社は、有料サポートサービスの契約更新率を10%改善しようとしました。そのためのリスク指標と作業ワークフローを定義し、解約リスクのある契約について、手遅れにならないよう契約更新前に能動的な働きかけを開始しました。

 

また、テクニカルアカウントマネジメント、カスタマーサクセス、セールスの間で、効果の高い定期的なライフサイクル活動(テクニカルビジネスレビューなど)を協業するプロセスを定義し実行しました。

 

すべて、Gainsight社ツールのコインピットと呼ばれるワークフローエンジンを使って実施できます。

 

 

 

3. クラウド事業 / サブスクリプションモデルへの移行を促す

あるモバイルコミュニケーションソフトウェア、およびセキュリティソフトウェアをグローバルに事業展開する 会社では、古いプロダクトラインを利用する既存カスタマーに対し、サブスクリプションモデルの新しいプロダクトへ移行を促しました。

 

それには、地域別、セグメント別に移行の進捗全体を追跡するシンプルなプラットフォームと、移行に関わる通知やアナウンスを管理するためのワークフローが必須でした。そうすることで、移行中の解約やネガティブ感情が発生するリスクもきちんと追跡します。

 

同社は、Gainsight社のツールのサクセスプラン機能を使って移行を管理し、地域別、セグメント別に進捗状況を追跡し、ヘルススコアとワークフローを使ってリスクを事前解決しました。

 

 

4. 新バージョンへのアップグレードをきちんと管理する

あるアプリケーションおよびシステムソフトウェアをグローバルに事業展開する会社では、「バージョン・カレンシー」を追跡・管理するパイロットプログラムを立ち上げました(要は、カスタマーが常に最新バージョンのプロダクトを最新の状態で維持・利用できるようにします)。

 

・一般的に利用可能な(Generally Available)バージョンより2バージョン以上古い状態のカスタマーがゼロになるよう、チームにインセンティブを付与します

 

・最新バージョンデータ、サポートチケットデータ、クライアントとの対話から手動で取得されたデータを活用し、プロダクトのバージョンに問題があるアカウントに対し、優先順位付けに基づくCTA(Calls-to-Actions)が自動発信されます

 

・最新バージョンへの移行に関わる成功事例から「手順書」を開発し、カスタマーサクセス計画と実行計画を策定して、各チームが一貫性と効率性をもって計画を実行していきます

 

・すべてのアカウントに関するバージョン情報をスコアカードとダッシュボードにまとめ、組織の誰もがそれを確認できます

 

また別のあるオープンソースのコンテンツマネジメントを支援するソフトウェアプラットフォームをオンプレ事業として展開する会社では、以下2点でバージョン管理をしています。

 

1)カスタマーサクセスマネジャーとカスタマーが、サポートポータルを使い、カスタムオブジェクトを常に最新に更新

 

2)カスタマーサクセスマネジャーが、ライセンス管理システム上で、ある特定バージョンをキーに検索して同ライセンスの有無をチェック

 

既存カスタマーのバージョン更新が遅れた場合、SWATチームはカスタマーに対し、アップグレードして最新バージョンへ移行するよう呼びかけます。

 

5. 契約更新のメンテナンスプロセスを合理化する

あるモバイルデバイスマネジメントを オンプレミス/ハイブリッド事業として展開する会社では、CoPilotの電子メール通信機能を使い、ターゲットとする受信者に対し、最適タイミングかつ最短リードタイムで大量の通知を簡単に送信できるようにしました。

 

結果として、契約更新ごとに必要だったカスタマーへの連絡作業が劇的に減少しました。

 

効率が大幅に向上したお陰で、チームメンバーの時間をより価値の高い活動(例えばカスタマー幹部向けレビュー会議など)により多く割けるようになりました。

 

 

ある企業向けビジネスアプリケーションを販売する多国籍の大手ソフトウェア会社には、数百件に上るオンプレミスプロダクトとクラウドプロダクトの、サブスクリプション契約管理、サポート、契約更新メンテナンスを担当する専任チームがいます。

 

彼らは、プロダクトライン毎に微妙に異なる対応プロセスを実行でき、かつスケーラブルな方法が必要でした。また取引構造が複雑なため、請求金額が正確かどうかをカスタマーに確認してもらう必要もありました。

 

同社は、Gainsight社のプレイブック機能を使うことで、各チームの業務プロセスに一貫性をもたせつつ、複数あるプロダクトラインそれぞれにきめ細かく対応できるようになりました。

 

 

請求金額については、確認が必要な時に自動通知でアンケートが送付されるようになり、更新チームの時間が大幅に節約されると共にカスタマー体験も向上しました。

 

 

ある業界トップ10のグローバルエンタープライズソフトウェア会社では、新任者が大半を占める約300人の営業担当向けに効率的な共通ワークフローを構築しました。営業担当が、標準手順書、代替手法、電子メールテンプレートなど、営業に必要な情報を優先度の高いものから順にチェックし即実行できるワンストップシステムを用意したかったためです。

 

同社は、Ginsight社のツールのうち、コックピットという名のワークフローエンジンと、Eメールアシストという名の半自動電子メールツールを使い、新規採用直後の従業員の入社後トレーニング時間を短縮し、時間が勝負の営業担当の機動性を高め、販売キャンペーンの有効性/ ROIを把握することを目指しました。

 

 

7. カスタマーフィードバックの収集・活用を強化するプログラムを開発する

あるIoTプラットフォームをグローバルに展開する会社では、既存カスタマーのリテンションと口コミ紹介を予測する先行指標として、効果的なNPSプログラムを運用したいと考えました。

 

同社はGainsight社のツールを使い、NPS調査の結果を踏まえた対策ワークフローを設計し、NPSの測定・追跡のためのダッシュボードを構築することで、 直ちに効果が上がりまりた。なお、同NPS調査結果は、サポート、トレーニング、webエンゲージメント、カスタマーサクセス、センチメント分析などから成る包括的なヘルススコアの一部を構成します。

 

 

8. ロングテール向けにテックタッチプログラムを構築する

あるマルチメディア&製作支援のソフトウェアをグローバルに展開する会社では、年間35万件超のトランザクションに耐えるスケーラブルなリテンション改善手法を見つける必要がありました。

 

契約離脱に繋がる要因を体系的に把握して適切な措置を取るとともに、過度の電話、カスタマー接点の重複、複数アカウント所有者の排除をしたいと考えました。

 

同社はまず、自動アウトリーチ(電子メール、アンケートなど)と手動アウトリーチ(離脱リスクのある契約の更新日90日前通知)から成る理想的なカスタマーライフサイクルをマッピングしました。

 

その後、 Gainsight社ツールのCoパイロットおよびサーベイエンジンと呼ばれる電子メール自動エンジンを使うことで、カスタマーに対するアウトリーチ作業をスケールさせ、アウトリーチ数を劇的に増やすことができました。

 

 

 

以上ご紹介したオンプレミスないしハイブリッドな事業を推進する企業の事例が、 あなたの会社の収益成長に役立つことを私は望んでいます。

 

なお、利用状況データを入手できない時にヘルススコアを開発する方法ついては、弊社CEOのニック・メタ氏による記事を参照ください。また、Gainsight社のカスタマーの中でオンプレミス/ハイブリッド事業を展開する企業の事例集はこちらからもご覧になれます。

 

(原文)

 

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