カスタマーサクセスの人材を採用しチームを拡大する秘訣

初対面のカスタマーサクセスリーダーさんが成功しているかどうかを見分ける方法があります。何だと思いますか?それは人の採用について質問してみることです。

 

カスタマーサクセスが上手く機能している会社は売上が元気に成長し、それと共にカスタマーサクセスチームの拡大が喫緊の課題になっています。そんなチームを統括するリーダーさんは、必ず自らの試行錯誤経験に基づく独自の戦略や秘訣をお持ちで、他社との情報交換も積極的にされて人材事情に精通しています。

 

それは米国でも同じです。Linkedinが浸透し人材の層も厚い米国でも採用は永遠の課題で、ミートアップでは必ず同トピックが登場します。今日はそんな中から最新のシリコンバレー討議を紹介します。

 

個人的に面白いと思ったのは、採用が必要になるずっと前から種を蒔いて候補者パイプラインを太くするのが大切という点と、社員の人脈を使いLinkedinからアプローチするという方法です。後者は前職の「社員の知り合い紹介プログラム」を思い出しました。

 

注:Wootric社の許可を頂き原文(一部)の和訳を紹介します。


SaaS企業におけるカスタマーサクセスの採用法

素晴らしいニュースです! あなたの会社は爆速で成長しています!

 

でももしあなたがカスタマーサクセスのチーム拡大担当者ならちょっと複雑な気分ですね。 営業チームが次々開拓してくる新規客すべてをサポートするにはより多くのCSマネージャーが必要です。

 

さあどうやって募集しますか? どんな人を採用しますか? 採用を確実に成功させるには? 採用の落とし穴をどう回避しますか?

 

サンフランシスコで先日開催されたばかりのカスタマーサクセスのミートアップでは、司会をつとめたPeriscope Dataのエミリー・デイビスが、Jobscienceのカスタマーサクセス担当VP サビーヌ・ギラートと、Brightwheelのカスタマーサクセス担当VP エディ・グエンを招き、カスタマーサクセス人材の採用に関する知見をシェアしてもらいました。

 

サビーヌとエディは経歴が全く異なるため、同じ質問に対する二人の答えはとても刺激的で、かつ多様な視点が提供されました。エディは、創業間もないスタートアップ複数企業でメンバーが数人から数百人まで成長するのをサポートしてきた経験をもち、一方のサビーヌは、Salesforceエコシステムにおいて業界をリードするSaaS事業を推進しています。

 

カスタマーサクセスマネージャーを採用する秘訣

採用の秘訣はなんといっても採用広告を掲載するずっと前から採用活動を開始することです。会社が新規採用者を喫緊に必要としている(その場合も採用プロセスは数週間前に開始するのが標準プロセスですが)場合でも、新規カスタマーがどんどん増えてCSマネージャーが追加で必要になるのが明らかそうな場合でも。

 

だとして、では一体、カスタマーサクセスのエキスパートたちはどうCSマネージャーを採用し、どのようなアプローチをとるのでしょう?

 

この質問に対するサビーヌとエディの答えはとても似ていました。

 

サビーヌは、どのような人を採用したいかを明確にし相当前から候補者へアプローチを始めることだと言います。

 

エディも、採用が必要になる前から採用プロセスを始めます。彼は、会社で働く社員の人脈を活用しLinkedinからアプローチし始めます。また、採用パーティーを開催して将来のチームメンバー候補者とも知り合います。

 

営業プロセスと同様、採用の種をまいておくことで必要な時に刈り取れる準備を整えるのです。採用広告をだしてから良い人が来るのを期待するよりも、人材パイプラインを太く豊かにしておけば、実際の採用プロセスはずっと容易に進めることができます。

 

採用の反対側は解雇です。残念ながら、チームに合わない人物を雇ってしまうこともあります。エディもサビーヌもその経験があります。二人とも、そういう人材とは可能な限り早く関係を終わりにすることが重要だと言います。先延ばしにしたり、彼らのためを思って他の活躍機会を探し始めるのは決して良いことではありません。

 

さらにサビーヌは、全従業員に90日間の保護観察期間が認められており、その間に適性をじっくり見定めるべきだと付け加えました。

 

「カスタマーサクセスとは?」

この質問は、答えが簡単なようでいて割と悩ましい問いかけでした。「あらゆる企業のカスタマーサクセスチームは、カスタマーの成功を支援するために存在する」といった簡単な結論にジャンプする人もいるでしょう。しかし2人の専門家はユニークな視点を紹介してくれました。

 

サビーヌはシンプルな質問と共に話しを始めました。

あなたの組織にとってカスタマーサクセスは何を意味しますか?

あなたはあなたのカスタマーに何を達成してほしいですか?

 

彼女の会社でカスタマーサクセスとは、売上を死守すること、そのために必要なことに集中すること、だそうです。

 

一方、エディの創業間もないスタートアップ経験に基づく答えはサビーヌとは全く違いました。

カスタマーサクセスは、企業のブランドでありカスタマーの声を代弁するものです。

 

エディの会社でカスタマーサクセスとは、カスタマーをサポートすること、そこから得た知識を活用すること、組織のあらゆる他部門にそれを伝えることです。企業はカスタマーサクセスと共に進化し続けることで、あらゆる人々に素晴らしいカスタマー体験を提供する革新的企業であり続けられるのです。

 

カスタマーサクセスのトレーニング

新人を採用したら、組織内でカスタマーサクセスをトレーニングする必要があります。各社のマネジメントの仕方次第ですが、おそらく新人トレーニングは各社独自プログラムがあることでしょう。

 

サビーヌの会社では、新人は長期集中トレーニングプログラムに参加し経験者の元について訓練を受け、本人が自信を持って業務に当たれるようになるまでカスタマーと直接話すことはありません。

 

一方、エディの会社は真逆でした。カスタマーサクセスマネージャーが業務環境に1日も早く慣れるよう、初日からカスタマーとの電話を担当させ、実務から学べるようにします。彼は、新人が多少の間違いを犯しても問題のない業務環境を提供するのが好きで、カスタマーサクセスマネージャーも混乱して間違いを犯してしまうことで解雇されるのを恐れる必要はありません。

 

ただしカスタマーからのサポート依頼への回答は通常、カスタマーへの返答前に他のチームメンバーが承認しているため、実際には安全網が存在します。

 

有能なカスタマーサクセス人材の繋ぎ止め/リテンション

新人をせっかく採用しても、彼らが仕事に満足して働き続けてくれなければ意味がありません。ミートアップでは、有能な人材の繋ぎ止めに関するサビーヌとエディのに皆、興味深々でした。

 

二人とも、まずは彼らを理解し彼らの人生で何が起きているのかを知ることが重要だと話しました。

 

サビーヌは、彼らが抱えるどんな問題にも対処できるようスペースと柔軟性を提供したいと考えています。社員も結局は人間なので、関心事は給料だけでない、ということを正しく理解することが最善だと強調しました。

 

エディも同意見な上で、更に付け加えたのは、皆、会社に参画してほしい人材をまず採用したい、その次は彼らに働き続けたいと思ってもらいたいもの。そのためには、彼らの目標は何なのか?、彼らの成功をどう手助けできるか?をよく考えることが重要だと話しました。

 

そして次に、彼らにとって重要なものを理解することが重要、つまり、ある人は金銭的報酬で動機づけられ、ある人は認知を求め、ある人はよりタフなプロジェクトに参加することを望んでいる。彼らが望んでいるものをよく理解し、彼らが良い仕事をしたらそれを与えることが重要だと言いました。

 

さらにエディは、人にフィードバックを求めるときは、インプットに対して感謝を示すために何らかの行動をとることが大切だろうと提案しました。行動がなければ、誰もフィードバックを残さなくなります。

 

採用経験からの興味深い学び

サビーヌとエディへの最後の質問は、彼ら自身の採用経験からの最も重要な学びについてでした。

 

サビーヌは、メンターシップ/徒弟プログラムという、とても有意義な経験をシェアしてくれました。彼女の会社では、2016年に5人の大学新卒生を採用しましたが、採用当初は他の採用と何も変わらないと思っていました。しかし、新卒新人はキャリア経験がほとんど無いため、想定よりもより多くの時間とマネジメントと投資を必要とすることに直ぐ気づきました。

 

新卒新人は常に誰かの指導の元に置かれる必要があります。彼らが1人前に立ち上がるためできる限りのことをしたいなら、新卒トレーニングプログラムにどのような投資が必要か理解することが重要です。

 

一方 エディは、社員が100人未満のうちは成長するために敢えて効果を重視してスケーラブルでないことをするべし、との教訓を披露してくれました。100人を超えたら効率を追求すること。

 

(100人の)天井に達するまでは、マネージャーやカスタマーへ「してあげる」ことを続けるべし。ただし、天井は事業によって高さが異なり、自社の天井がどこなのかは到達するまで分からないそうです。

 

カスタマーサクセスの世界では、あらゆること・多くのことが新しく常に変化しているので、長いこと現場経験を持つ人の話に耳を傾け、互いに経験をシェアすることが非常に役立ちます。

 

ミートアップでの議論からも明らかですが、サビーヌとエディは、戦略は異なっても同じように成功できると断言しました。急成長中のカスタマーサクセスチームを率いるCSリーダーは、彼らのSaaS事業にとり、どのような実務が最も理にかなっているかを、その都度適切に判断する必要があるということです。

 

(原文)

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