by 弘子ラザヴィ
こんにちは!SuccessJapanを運営する弘子ラザヴィです。2019年12月に主催した、日本初のカスタマーサクセスカンファレンス Success4 は、大盛況のうちに幕を閉じることが出来ました。
Success4の開催概要はこちら『御礼&報告:Success4へご来場下さり誠に有難うございます!』で紹介していますので、ぜひご一読ください。
実は、Success4に関し一般未公表だった「あること」を、今回初めてここでご報告します!
それは何かというと、Success4の一環で、日本を代表する経営者さまにお集まりいただき、膝詰めで集中討議する「エグゼクティブラウンドテーブル」を実施しました、ということです。
● 日時:2019年12月3日 15~17時
● 場所:ベルサール渋谷ファースト 2階会議室
● 参加:日本を代表する企業の経営者12名、進行・モデレータ―3名ほか
● 議題:日本におけるカスタマーサクセスの展望
エグゼクティブラウンドテーブルを開催した理由と目的
Success4は、デジタル時代が求めるカスタマーセントリックな事業・組織へのシフトをリードする日本企業のための、カスタマーサクセスを主題としたカンファレンスです。
それは他に類のない、日本で最も数多くのカスタマーサクセスリーダーが一堂に介する場ですので、主催社としてプログラムを企画した時、日本におけるカスタマーサクセスの将来指針となるメッセージを発信したいと強く思いました。
そして、その将来指針となるメッセージは、主催社が一方的に決めるのではなく、豊富な経験と英知をお持ちの先達に議論していただくことで、魂のこもったものにしたいと考えました。
それが、エグゼクティブラウンドテーブルを開催した理由であり、目的です。お陰様で、同目的の討議に相応しい先達の皆さまに、大変お忙しいスケジュールを調整してお集まりいただき、120分が本当にあっという間に感じられる濃い時間をもつことができました。
ご協力くださった皆さまのお名前と具体的な議論の内容は、日を改めて皆さんにご報告する予定です。今しばらくお待ちください!
現場レポート!エグゼクティブラウンドテーブルを終えて
by Orie Maruyama
「日本流カスタマーサクセス」を熱く議論した120分。今回はそのセッション終了直後の参加メンバーを直撃インタビューした、ホットなコメントをお届けします。
(取材・文:丸山央里絵 写真:古平和弘)
[富士通 シニアフェロー 宮田一雄 氏]
−本日のセッションはいかがでしたか?
日本の中ではまだカスタマーサクセスと言っても、ほとんど誰も知らないですけれど、今回こちらに呼んでもらって、同業の中で色んな情報交換ができて、すごく有意義でした。
−特に印象に残っていることはありますか?
みんな現状は理解した上で、日本は勝てるんだっていうことを思って、そういう方向に進めようとしているんだと知れたことが印象的でした。カスタマーサクセスはもともと日本がやっていたことなんだから、もう一回取り戻そうよ、っていう話ですよね。
[日立製作所 エグゼクティブSIBストラテジスト 渡辺 薫 氏]
−本日のセッションはいかがでしたか?
今回のICTテーブルの顔ぶれは、お互い知っている会社。お客さんだったり、パートナーだったり、コンペティター(競争相手)だったりする人たちなんです。なので、普通ならお互い建前になりがちなテーブルですよね。でも今回は新たなカスタマーサクセスというチャレンジに向けて、率直に語り合おうという場だったので、いつもはきっと言わないだろうなっていう本音ベースでの議論ができた。とても楽しかったですし、勉強になりました。
−特に印象に残っていることはありますか?
日本はデジタルが遅れているという話がある一方、小売や製造業の先進企業はデジタルの使い方、デジタルを使ってちゃんと成果を上げていくことで、決して欧米の企業に負けていない。そのことをみんながちゃんと共通して認識できた。だから、課題の共有が十分にできただけでなく、前向きに元気が出る議論でもありました。
[日本IBM 取締役、Cloud&Cognitive SW CCO 荒川朋美 氏]
−本日のセッションはいかがでしたか?
勉強になってとても楽しかったです。みなさん問題意識やチャレンジに共通のものがありました。あとは自社の中で取り組んでいることへの気づきも大きかったので、勉強になりました。
−印象に残っていることは?
やっぱり日本企業はまだまだ強いなと。我々はどうやってご支援していったらいいかを改めて考えました。そしてこれから先、日本初で大きなことをやりたいとも思いました。“おもてなし”がカスタマーサクセスの一つの形だとしたら、それを世界に広めていくこともできると思うんです。
[電通デジタル 執行役員 八木克全 氏]
−本日のセッションはいかがでしたか?
カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)を考えていく時には、思った以上に、もっと他にも同時に進めていかなくちゃいけないことがあるという話になりました。それには国や官僚の決める規制の緩和など、なかなか自分たちで解決できないものもある。ただ企業が連携することによって、できるところから変えていこうという前向きな議論になって、すごく面白かったですね。
−どのような議論に?
「顧客が何を思い、何を望んでいるのか」という観点を持って、顧客志向でサービスを作っている企業のみなさんが、人の流動性も含めて協力し合い、共有化し合う。それによって“顧客のために作るものが”社会を変えていき、規制も変えていく。こういう順番もあるんじゃないかって、前向きに考えられました。
[メルカリ 取締役メルカリジャパンCEO 田面木宏尚 氏]
−本日のセッションはいかがでしたか?
「日本をもっと良くしていこう」というテーマで、大先輩を含めた異業種の方がたと話すことができて、勉強になりました。今日の場は、日本がもう一つ前進していくための一歩になった気がします。
[OYOLIFE Vice President, Growth 山本竜馬 氏]
−本日のセッションはいかがでしたか?
世代、あるいは業界の違うビジネスリーダーが議論することの重要さを痛感しました。世代内・業界内で蔓延するトピックや通説に縛られないので、必然的に日本でいう国レベルの課題や、原始的なレベルでの「顧客とは」といった議論ができる。良い意味で、「隣の芝生も大変なんだな」という勉強をさせていただいた、貴重な機会になりました。
−特に印象に残っていることはありますか?
「人材の評価は、企業や業界を超えて理解ができる“共通言語”で運用される必要がある」、という議論は盛り上がりましたね。人材の流動性の低さによる問題は、日本において長い間認識されている課題にも関わらず、ほぼ何も変わっていないという共通見解がありました。
(エグゼクティブラウンドテーブルの詳細レポートは追って配信予定です。お楽しみに!)
[Success4 開催概要]
日時: 2019年 12月 3日(火)、4日(水)
場所: ベルサール渋谷ファースト
サイト: https://success-lab.jp/success4/
協賛社: 16社
登録者: 811人
来場者: 750人 (来場率 92%)
登壇者: 56人
セッション: 38件
(以上)