カスタマーサクセス 2018年トレンド予測

日本ではようやく認知が生まれ始めたカスタマーサクセスですが、3年先をいく欧米ではカスタマーサクセスが既に一大ムーブメントになっています。

 

今回は欧米で注目されている 2018年トレンド予測をご紹介します。2017年の振り返りも出来そうです。

 

注:Gainsight社の許可を頂き原文の和訳を紹介します。


 

カスタマーサクセスの 2018年注目トレンド

 

2017年はカスタマーサクセスが大きく成長し飛躍した年でした。

 

カスタマーサクセスを担う新しいポジションが用意され、部門横断的な戦略が打ち出される様子を数多く目にしました。多くの企業がカスタマーサクセス部門への投資を増やし、新興産業ではあらゆる企業活動をカスタマー中心に据える方針を明確にしています。そして世界中のソフトウェアユーザーが年間を通じその恩恵を受けました。

 

ウォルト・ディズニーはかつて言いました「時流や状況は急速に変化する、だから常に未来を見据えなければならない」。カスタマーサクセスは爆速に変化中です。そこで未来を見据え、2018年の注目トレンド7つをご紹介します。

 

1.カスタマーサクセスは企業全体で取り組む課題になる

2017年、カスタマーサクセスはカスタマーに応対する孤独な部署というイメージから完全に脱皮し、事業全体に関わる重要な部門として認識されるようになりました。今後この認識が組織横断的な取り組みとなって事業全体に拡大するにつれ、営業部門、マーケティング部門、プロダクト部門、その他の部門へ次々と広がっていくことでしょう。

 

2017年、カスタマーサクセスの課題は、営業コストやサービスポートフォリオ、サービス組織構造とどう連携してカスタマーサクセスを推進していくかでした。

 

2018年は、組織横断で企業全体がカスタマーと直接関わるメリットを実感する企業が増えるにつれ、このテーマが引き続き大きな注目を集めることでしょう。

 

2.話題の中心はチームメイトサクセス

カスタマーサクセスの爆速拡大に追いつくため、2018年はチームメイトサクセスが企業の優先課題になります。チーム教育に積極的に投資するトレンドが既に観察されています。

 

私たちが主催するカスタマーサクセス会議「Pulse」はわずか5年で世界中の注目を浴び、今や4000人の参加者(2013年度比13倍です!)を集めるまでになりました。今年も記録的な参加者数を見込んでいます。Pulse以外にも、カスタマーサクセス業界のイベントは国内・海外ともに熱い注目を集めています。

 

2018年は、カスタマーサクセスがコミュニティとしても、より大きく・よりスマートに成長基盤を築いていくことでしょう。

 

3.カスタマーサクセスチームはオペレーションに投資

カスタマーサクセス戦略を効果的にスケールさせるには、テクノロジーの活用が必須です。テクノロジー/ ツールを上手く活用した企業は、チャーンの減少、契約更新率の上昇、そしてカスタマー体験の改善を成し遂げます。テクノロジーを活用したカスタマーサクセスの仕組みを上手に構築する事で、マネージメントの改善、アップセルやクロスセル、カスタマーマーケティング、レポート解析、インシデントマネジメント等も可能となります。

 

カスタマーサクセスプログラムを運営し続けるには、営業やマーケティングと同様にオペレーション部門の役割が重要な鍵を握ることが明らかになっています。 オペレーションに特化した職務を設ければ、人員を増やさなくても生産性が上がり、ROIも同様に改善します。

 

2018年は、このオペレーションの役割がカスタマーサクセスの中に深く浸透し、他のオペレーション部門と同様に必要不可欠な役割になることでしょう。

 

4.口コミ紹介の広がりと顧客マーケティング

誰もが知っているカスタマーサクセスの効果は「営業コストの抑制」です。しかし最近は、単なるコスト削減でなく、収益創出効果があることも知られ始めています。

 

カスタマーサクセスは見込み客増の効果をもたらします。即ち「契約更改」、「契約拡大(エクスパンション)」、そして「新規顧客を連れてきてくれる口コミ発信源になる」です。この3点はカスタマーサクセス活用の要であり、弊社のブログやソーシャルメディア、イベントでも大きな注目の的です。

 

2018年、この3点を組織横断で推進することのメリットに気づく企業が増えるにつれ、このトレンドは更に進展していくことでしょう。

 

5.カスタマーライフサイクルの最適化がますます重要に

カスタマージャーニーマッピングは新しい概念ではないものの、定期収益型モデルを採用する企業がどんどん増える中で更なる重要性を持つようになりました。

 

弊社の記事「エンゲージメントモデルにおいてカスタマージャーニーをマッピングする方法」にある通り、「目的は、もはやカスタマー体験の一部を改善する事ではありません。カスタマージャーニーを全方位でモニターし積極的に関与していくことです。成功すれば、売上に大きなインパクトが直接生まれます」この記事の人気は伸び続け、弊社サイトのブログの中で二番目に良く読まれました。

 

2018年、継続的に成果を出し続けなければならない成長企業にり、この戦略はますます重要であり続けることでしょう。

 

6.オンプレミス型事業でカスタマーサクセスが本格始動

カスタマーサクセスはSaaS事業と手を携えて発展して来ましたが、クラウド型事業が業界をリードする一方でオンプレミス型事業も遅れをとってはいません。

 

2017年当初、ほとんどのオンプレミス型事業では独自のカスタマーサクセスプログラムを構築出来ていませんでした。しかし彼らのカスタマーサクセス部門はその後進化を果たし、オンプレミス型事業が直面する課題を解決する戦略も次々に打ち出されています。

 

例えばオンプレミス型事業もカスタマーサクセスのテクノロジー使って契約更改、事業拡大、カスタマーデータソースの一元化を推進しています。

 

このトレンドは今まさに始まったばかりなので、2018年度中にどう発展していくかが大変注目されます。

 

7.カスタマーサクセスはチャネルサクセスと連動

チャネルパートナーシップ戦略はレガシー事業でも定期収益型事業でも等しく人気がありますが、両者とも、カスタマーサクセスを推進する戦略が同時にチャネル全体へ成功をもたらことに気づき始めました。

 

チャネルパートナーシップは、ベンダーとカスタマーとの間に距離を生み出し、時にカスタマー体験へネガティブに作用することさえあります。しかしカスタマーサクセス戦略を上手に利用すれば、ベンダーはパートナーとの関係を利用しながら枠組みのしっかりしたカスタマー体験を 継続的に提供し続けられるのです。チャネルパートナーシップを上手く活用したカスタマーサクセスは急速に変貌を遂げています。

 

2018年、この分野は複雑化しつつも、ますます人気と注目を集めることでしょう。

 

いかがでしたか? 何か重要な漏れがありますか? あなたはカスタマーサクセスのどんなトレンドに注目していますか? コメントを歓迎します!

 

(原文)

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