“受講後、日本のカスタマーサクセスチームがグローバルの一歩先を行く存在に!” アドビ 和久井かおりさん

 by 稲田 和絵

 

実践カスタマーサクセス』第2期(全14週)が、2021年4~7月に開催されました。

 

講師陣には、カスタマーサクセス部門を統括する現役リーダー達が企業の垣根を越えて集結。18社30名の受講生は、自社の実務に即した実践的なアウトライン「カスタマーサクセス計画大綱」を作成しました。

プログラム修了からおよそ5ヶ月、それぞれの現場でどのような成果が生まれているのか、受講生のリアルな声をお届けします。

 

本記事では、アドビ株式会社の和久井かおりさんのお話をご紹介します。

 

同僚6名で参加。受講後、日本オフィスのカスタマーサクセスチームは、グローバルの一歩先を行く存在となりました。次々と成果をあげている様子をお伝えします。

 

目次

1.この事例のポイント

2.所属企業・担当ビジネスについて

3.受講開始時の課題を教えて!

4.なぜ受講しましたか?

5.プログラム受講後の効果は?

6.受講検討者へのメッセージ

 

1. この事例のポイント

● これまでの試行錯誤が正しかったのか、次にすべきことは何なのかが分からず悩んでいた

● プログラム修了後、約40名で1日ワークショップを開催し、学んだことを社内へ共有して方針をまとめた

● その方針を、日本法人アドビの社長やグローバル(米国本社)に報告。連携を強めた

● これまでケアしきれていなかった顧客層にもタッチする重要性を痛感。プログラム修了後、日本発「カスタマーサクセスマネジメントポータル(CSM Portal)」を構築した

 

2. 所属企業・担当ビジネスについて

アドビ株式会社

● 和久井かおりさんは、アドビのデジタルエクスペリエンス(DX)である「エクスペリエンスクラウド」を扱うカスタマーサクセス本部の本部長さん

 

3. 受講開始時の課題を教えて!

我々アドビのカスタマーサクセスチームは5年ほど前に立ち上がり、さまざまな変化を続けて今に至っています。

 

今のこの形で正しいのか、次に行おうとしている施策が本当にすべきことなのかの判断が難しく、悩んでいました。

 

2019年にマルケトがアドビに統合されたことで、お客様の数が一気に増え、層も厚くなりました。お客様のセグメント(ティア)を分けて、それぞれアプローチを変えています。

 

しかし、その分け方がそもそも正しいのか。戦略的位置づけのお客様とそれ以外のお客様へのアプローチを、どのように変えたらよいのか。カスタマーサクセスチームの人員が限られる中、どのようなサポートをすれば全てのお客様にご満足いただき、カスタマーサクセスを感じていただくことができるのか。こうしたことに確信をもてずにいました。

 

また、当時のマルケトのカスタマーサクセスと、アドビのカスタマーサクセスが少し違っていて、「カスタマーサクセスチームってどこまでやるんだっけ?」という違和感が社内にうまれていました。お客様にも、「あれ、この人とこの人、やってることが違うね」という印象を与えかねなかったように思います。

 

 

4. なぜ受講しましたか?

グローバル(米国本社)からの指示を、ローカル(日本支社や顧客の日本企業)での実行に落とし込んでいくことが、一番求められていることでした。しかし、ローカル向けのカスタマイズやローカルに最適な形でのお客様とのコミュニケーションも欠かせません。

 

今回、実践カスタマーサクセスにアドビからは6名という大所帯で参加しましたが、「ローカルでのコミュニケーションについて真剣に考えよう」と話し合ったうえで、受講を決めました。

 

きちんと体系だててカスタマーサクセスを学び、次に何をやるべきかを見出したいと思ったのです。

 

また、他社が何をしているのかにも関心がありました。そこから何かヒントをもらえるといいなと思ったのも、受講を決めた理由の一つです。

 

5. プログラム受講後の効果は?

毎週「あ、そうそう!」とか、「ああ、だから私、悩んでたんだ!」という気付きがたくさんありました。

 

他社さんも同じようなことで悩んでいたり、やろうとしていることが同じだったり。「自分達のしてきたことは間違ってないんだ」と知ることができ、自信につながりましたね。

 

受講後、実践カスタマーサクセスで学んだことを踏まえて、1日ワークショップを行いました。そこには、カスタマーサクセスチーム全員とリニューアルセールスチームから、合わせて約40名が参加。「部署やプロダクトが違っても、ここの課題感は同じだね」「ここはちょっと違うね」とお互いに気づき、今後の活動への大きなヒントとなりました。

 

そのワークショップでまとめた方針を、日本法人アドビの社長に報告しました。それに対し、「それはいいね」「もっとこうしたら」という意見をもらい、共通の認識を作ることができました。

 

同じ内容をグローバルにも報告したところ、グローバルの方針と同じだということが判明。日本が一歩リードした形になりました。「日本ではこういう風にやったよ」と情報を共有し、「パイロットでもう少し広げよう」と、とても前向きに進んでいます。

 

情報を一元化したWEBサイト「CSM Portal」を制作

実践カスタマーサクセスで学び、今までケアが行き届いていなかったお客様やエンドユーザーへリーチしたいという思いが強まりました。

 

また、フェーズごとのコミュニケーションが重要なので、そこも強化したくなり、それらを実現するための施策の1つとして、「Adobe Customer Success Management Portal(CSM Portal)」を公開しました。

※CSM Portalのトップ画面上部

 

これまでは、情報があちこちに散在していて、ユーザーが見なければいけないサイトがたくさんありました。そのせいで、充分な情報を伝えることができていなかった。それをまとめて、1つのサイトからすべてのクラウド製品の情報にアクセスできるポータルサイトを作ったんです。

 

また、アドビのカスタマーサクセスの認知を高めてブランド化していきたいと思い、「CSM Portal」の中に「アドビ カスタマーサクセスマネージャーとは」というページを作成しました。なぜカスタマーサクセスという担当がお客様についているのか、カスタマーサクセスチームが何を大切にしているのか、製品を使うことでお客様にワクワクしてほしいこと、などをお伝えしています。

 

「CSM Portal」は、グローバルが用意したものを翻訳したわけではありません。自分達で一から考えて、文章も日本のカスタマーサクセスチームで書きました

 

プールドCSMのパイロット版を始動

実践カスタマーサクセスで学ぶことで、テックタッチの重要性に開眼しました。それから、プールドCSMという概念に出会うことができました。この2つが、個人的には受講の2大成果です。

 

今、早速始めているのが、プールドCSMのパイロット版です。なかなか定期的なご連絡ができていなかったお客様を、100社ほどリストアップ。製品の活用度合いを計測して、使っていない機能を使っていただけるよう、YouTubeやウェビナーに誘導しています。

 

また、エンゲージメントスコアも作り、どれだけアドビ製品に接してくれているかを数値化。何点以下のお客様には電話してみるといったアプローチも開始しました。

 

まだ小さなパイロットですが、早速、それまで弊社のウェビナーに来たことのない会社の方が、ちらほら参加してくださるようになってきました。

 

6. 受講検討者へのメッセージ

まず何より、体系だててカスタマーサクセスを学べるというのが大きいです。

 

皆さん、さまざまな悩みを抱えていると思いますが、漠然とした悩みの中の課題を整理し、その課題に優先順位をつけることができるようになります。

 

講師の方も受講生の皆さんも、質問するといろいろ教えてくれますし、親身に相談にのってもらえます。「うちはこうしました」と、他社の方からのコメントで多くのヒントを得ることができました。これは本当に貴重な経験です。

 

次回の実践カスタマーサクセス(3期生)にも、社内のメンバーに参加を促そうと思っています。

 

(以上)


 

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